着物を着て、どこに行く?

着物

着物を着てお出かけしたいけど、どこに行けばいいんだろう、と思うこと、ありませんか?

私の場合、「趣味は着物です。」と言うと、たいていの人から「着物を着て・・・どこに行くの?」と聞かれます。

たしかに、着物=特別な時(結婚式やパーティー)に着るものといったイメージが強いですよね。なのでそのように聞かれても不思議ではありません。

そういうときは、「どこでも行きます!買い物とか、ご飯とか」とお返事します。

実際に私も、着物を着始めた時期は、どこに行こうと悩んだこともありました。

パッと思いつくのは博物館や美術館。

ですが、一定期間、同じ内容の展示だったりするので、あまり頻繁に行く場所でもありません。

歌舞伎やコンサートなどのイベントも、興味があるものに絞ればそう多くもないでしょう。

着物で食事ってことは、ホテルとか、おしゃれなレストラン?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

それも素敵ですが、そうすると、庶民の私にとって着物は「特別な時」にしか着ることのできないものになってしまいます。

着物を普段着として着ている私が「こういうところに行っているよ」という話を、実例を交えてご紹介いたします。

ちなみに私が普段着ている着物は小紋です。

美術館

興味のある展示がされているときは、せっかくなので着物を着て見に行っています。別の市にある美術館に行くときなんかは、ちょっとした遠出気分も楽しんでいます。

美術館は、着物を着ている人を見かけることが珍しくありません。着物おでかけデビューにはピッタリではないでしょうか。

オーケストラのコンサート

私が行ったことのあるコンサートは敷居の高くないものばかりだったので、小紋を着て行きました。

こういう場では、着て行く着物の種類に悩まれる方も多いかもしれません。一般論的にいうと、色無地や付け下げくらいが無難でしょうか。

まだ洋服で行っていた時期に、普段着と変わらないような、かなりカジュアルな服装の方を多く見かけていたので、あまり格は気にしていません。デニムの人も見かけたこともあったので、雨の日は大島紬で行ったこともあります。

ただ、どのオーケストラなのか、また、座席によっても話が変わってくると思いますので、その点はご留意いただいた方がいいかも。

私だったら、高額な席を購入したときや、最安の席でも何万とするような公演であれば、格を意識して着物を選ぶと思います。

食事

一人でも、友達とでも行きます。お店は、洋服で行くときのお店となんら変わりはありません。

着物だから高級なお店で、ということはありません。

着物仲間のうちの一人とは、海外の料理が好き、という共通点があるので、トルコ料理やパキスタン料理のお店にも行ったこともあります。

カジュアルなお店ばかりなので、格は気にせず、やはり大好きな小紋ばかり着ています。

ただ、お店やシチュエーションによって着物や着付けを変えています。

言うまでもありませんが、やはりにおいの付くお店に行くときは、洗えるものが無難です。

一度、正絹の着物を着てステーキを食べに行ったことがありますが、なかなかにおいが取れませんでした。

長時間干すのはこれまた着物にとってはあまりよくないそうなので、お気に入りの正絹の着物は避けた方がよさそうです。

また、紐の締め加減も適宜調整するように気を付けています。

立ち飲みに行った時のこと。

1度目は、緩めに着つけたため、問題ありませんでした。

2度目は、つい、いつも通り紐を締めてしまいました。すると、立ち飲みの途中から気持ちが悪くなってしまい、冷や汗がダラダラで立っていられず、本当に焦ったことがありました。

急いで椅子のあるカフェに移動し、冷たい飲み物を飲んだら無事に回復。

友人等、カジュアルな食事の際は、多少の着崩れも気にしなくて大丈夫。

それよりも体調管理の方が大切、紐の締め付けは気を付けようと肝に銘じた日でした。

カフェ

着物を着てカフェ、と聞くと、私はホテルのラウンジをつい思い浮かべてしまいますが、普通のカフェです。

人混みに紛れたいので、チェーン店です。(こじんまりしたカフェだと、なんだか目立つような気がして少し恥ずかしいのです。)

もはや着物を着るためにカフェに行くことすらあります。

買い物

目的があってもなくても、ぶらぶらと商店街やお店を練り歩くこともあります。

着物を着て歩いているだけで楽しいんです。

トラップに注意

カフェで起きた悲しい出来事

ここで、カフェで起きた悲しいエピソードを一つ、ご紹介します。

チェーン店での出来事です。

人が一人通れるかな、くらいの感覚でテーブルがセットしてある席に座っていた時のことでした。

私は飲み物を飲みながら、机に向かって作業をしていました。

途中、隣の席に、一人お客さんがやってきた気配を感じ、その後、ミートソースのいい香りが漂ってきました。

「お昼ご飯かぁ」なんて思いながらふと目線を上げたその時、私の席のトレーの上にあるナプキンに、オレンジの点々が付いていることに気が付きました。

謎の飛散物

「ん?これはなに?さっきまでなかったぞ?」

そう思って隣の人を見ると、それはもう大胆にミートソースのパスタを召しあがってらっしゃいます。

「まさか、この距離でソース飛ぶ!?」

と半信半疑でしたが、周囲にはその人しかいません。

戸惑っているうちに、私の肩にも点が一つ、乗っていることに気が付きました。

ペーパーで抑えると、オレンジ。涙

ちゃんと私の着物にも飛んできていたのでした。涙

たまたま黒の羽織を羽織っていたので目立たずに済みましたが、これが淡い色の着物だったらと思うと恐ろしいです。

大の大人が、どうしてそんなにソースを飛ばしながら食事をするのかと戸惑いましたが、とにかくすぐに席を立ちました。

店内は人もまばらで、他の席も空いているのに、なぜ・・・と悶々としながらお店を出たことを覚えています。

自衛しよう

このようなことがあったので、席の間が狭いお店や、混みあっているお店に入るのは、洗える着物か汚れても惜しくない着物のときだけにしています。

稀な例かとは思いますが、気を付けてくださいね。涙

まとめ

ということで、着物を着てお出かけするのは、別に特別な場所じゃなくてもいいんだよ~、というお話でした。

参考になれば幸いです。

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