着物を着て外出するとき、勇気がいりませんか?
そもそも慣れていない上に、地域によっては着ている人を全然見かけなかったり。
他の人から「なにか言われたらどうしよう」なんて気持ちにもなりますよね。
そんなあなたに、私自身の経験談を交えながら、不安な気持ちへの対処法をご紹介いたします。
着物での外出に向けての心構え
「他人の視線は気にしない」と決める
もう、これは、「気にしない」と決めてしまいましょう。
もしくは、「誰も私のことなど見ていない」と思い込みましょう。
今の時代、着物を着ている人は圧倒的に少数派だと思います。
「着物を着て出かけたら、人からじろじろ見られるんじゃないか」と不安になる気持ち、すごくわかります。
ですが実際のところ、私は着物を着始めてから4年以上たちますが、「うわ~、見られてる」と感じたことはほぼありません。
着物警察に遭遇したこともありませんし、道端やお店で声をかけられた回数は10回も満たないと思います。
海外からの観光客の多い街中に出かけても、観光客から声をかけられたことは一度もありません。
思い返すと、自分が着物に興味を持つまでは、街中や道端で着物を着た人を見かけてもなんとも思っていませんでした。というか、興味がなかったので「着物を着ている人」という括りすらなかったように思います。
だから安心して大丈夫です。
もし、万が一、何か言われてしまったとしても、言ってきた人が特殊な人だったということなだけです。
だって、洋服で出かけているときに、「あなた、コーディネートが変よ。」とか、「なあに、その服。古着?」なんて言ってくる人、いませんよね?
人の服装や持ち物などに、勝手に自分の意見を述べてくる人は、そもそも特殊な人なので気にしないようにしましょう。
早足で歩く、堂々とする、着慣れ感を出す
以前友人と、「私たちは着物警察に遭遇したことないよね」という話になりました。
理由を考えてみたところ、以下の3点に落ち着きました。
早足で歩く。
これはそのままですが、早く歩くことで物理的に相手が話しかけてくる機会を減らします。
歩きやすい草履を選べば、靴と同じ速さで歩くことができます。私はカレンブロッソを愛用中です。
堂々とする。
まず、キョロキョロしません。キョロキョロすると不安そうに見えてしまいます。
キョロキョロしたり、下を向きたくなっても、心を強く持って、ぐっと視点を前方に固定してください。
私の場合、コーディネートに自信がない時や着付けがうまくいかなかったとき、「しゅん」とした気持ちで外出することがあります。
ですが、そんなときほど、いっそ開き直るように意識しています。
「着付けがうまくできていないこと、自覚しています!(だから放っておいてください!)」
「コーディネートがすこし変なの、分かっています!(だからそっとしておいてください!)」
せっかく好きな着物を着て出かけているのですから、ネガティブな気持ちは少しでも減らしてお出かけしましょう。
着慣れ感を出す
友人は、着心地を優先しているため、補正をしていません。
また、衿芯が苦手だそうで、衿芯を付けず、衿元はゆったりとしています。
それでも着物警察に遭遇しないのは、それらが逆に「着慣れている感」になっているからだと思うのです。
ちなみに、この友人は紬を好んで着ているので、それも大きな理由かもしれません。
(さすがにフォーマル系の着物の時にその着方だと注意されるかも・・・。)
大事なのは、「私はこういう理由でこの着方をしている」というはっきりとした気持ちを持つことなのかなと思います。
自分の中で着物を日常のものと扱う
以前、まずはおうち着物から始めてみましょう、ということを書きました。
人の視線が気になるのは、自分が着物を「非日常的なもの」と捉えているから。いっそ「日常の一部」と捉えた方が、自分の気持ち的にもハードルが下がるのではないか、という考えです。
この記事でも言及している通り、私は着物を着る回数を重ねれば重ねるほど、人の目が気にならなくなりました。私にとっては洋服と同じくらい、着物が日常的なアイテムになり、自分自身が着物を着ることに対して気負うことがなくなったからだと思います。
もちろん今でも、「ここに着物で行っていいかな?」と思うことはありますが、人の視線が気になるというよりは、他の人の迷惑にならないかが気になるからです。
また、着物に慣れないうちは、ぎこちなさが出てしまい、余計に人の目が気になってしまうこともありますよね。ならば、外出するまでにお家で着物を着て、ある程度慣れてしまうのはどうでしょうか。
自信を持って、堂々と
はじめは、着物で外出することに不安がたくさんあると思います。
でも、だからと言って、好きなものを我慢するのはもったいない!
大丈夫!思っている以上に人は他人に興味ないし、誰も見ていません。(見られている気がしたら、「
気のせい」と思いましょう。)
たとえ嫌なことを言ってくる人がいたとしても、その相手が特殊なだけで気にする必要はありません。
きっとこの先も、着物人口が急増することなどはなく、私たちは少数派のままだと思います。
もう割り切って楽しんでしまいましょう!