今日は、私が着物を好きな理由について述べてみたいと思います。
着物との出会い
私が初めて着物に感動したのは、振袖を選びに行った時でした。
色とりどりの、趣向の凝らされた美しい着物がたくさん並んでおり、それは圧巻でした。
この時に買ってもらった振袖は、今見ても、何度見ても、素敵だなぁと思います。
時が経ち、友人から一緒に着付け教室に通わないかと誘われました。
その時は諸事情により行けませんでしたが、この時のお誘いが着物に興味を持ち始めたきっかけです。
母に聞くと、祖母の着物があるとのこと。
早速祖母の着物を持って着付け教室に通い始めました。
自装も、後に習った他装も、上手と褒めていただけて、さらに着物が好きになりました。
(この時のお世辞はありがたく受け取っています)
曽祖父が生前呉服屋に勤めており、着付けも上手だったそうで、「遺伝なのかな?」と思うとそれも嬉しい。
私のとっての着物とは
何事も飽きっぽい私ですが、着物に関しては飽きることなく楽しんでいます。
着物を着るようになって約4年が経ちますが、いまだに初めて知ることも多いです。
その度に着物の魅力を改めて感じています。
夏の時期は断念しがちですが、涼しくなって、久しぶりに着物に袖を通すと、やっぱり心がウキウキします。
お気に入りの洋服を着ると、気分がワクワクしたり、自信が湧いてきたりしますよね?
私にとって、その「お気に入りの服」が「着物」なのです。
仕事で嫌な思いをしたり、なんとなく粗末に扱われている気がしたり・・・
そんなふうに気持ちが落ちているときでも、着物を着ると、不思議と自信と元気が湧いてきます。
私にとって着物は、その着物が豪華であろうがなかろうが、特別な気分になれる魔法のアイテムなのです。
「着付け」という作業の魅力
さらに言うと、「和装」が好きです。
(和洋折衷コーディネート、素敵だと思いますが、センスに自信のない私にはハードルが高いのです…)
裾除けや肌着を着て、長襦袢、着物、そして帯を締める、この過程自体も好きだったりします。
時短の便利な着物もあるようですが、時間と手間をかけて着物を着る楽しさも知ってほしい…!(慣れてしまえば、素早さと丁寧な着付けは両立可能だと思っています。)
これを書いていてふと思い出したのですが、最初の着付け教室の先生からは、
「襦袢や着物を羽織るときはそっと肩にかけるように。」と教わりましたし、
他装の着付けの先生からは、
「(人様にお着付けをするので)無駄な動きや雑な動きはしない、スピード感を意識しながらも、綺麗な所作で」と教わりました。
この教えを守ることで必然的に、着付けの時間=自分を丁寧に扱う時間になっているのかもしれません。
なんだか急に先生方へ感謝の気持ちがあふれてくる・・・!
着物の魅力
もちろん、着物自体も好きですよ~^^
柄とか色合いとか、洋服にはない特徴が着物にはありますよね。
ネットで「これ素敵!」なんて思いながら見ているだけでも心が癒されます。(たとえ買えなくても!笑)
特に私が惹かれるのは、カジュアル着だと総柄の小紋、フォーマルだと辻が花です。
振袖を選んだ時期は、自分の好きな模様が「辻が花」だとは認識していませんでしたが、自分の振袖はもちろん、付き添いで行った友人の振袖選びでも辻が花を勧めていました。
そして最近、祖母が保管していた昔の着物雑誌を読んでいたのですが、素敵だなぁと思う着物が相変わらず辻が花で、自分でも嗜好の変わらなさに面白くなってしまいました。
洋服だと、装飾のないシンプルなものばかり選ぶのに、不思議と、着物だと逆に柄がたくさんのものを選びがちです。
にぎにぎの総柄小紋、何歳まで着られるかわからないので、今のうちにたくさん着ておこう!
私は、けっこうコレクション癖がありまして、夢は、一部屋に着物専用ルームにし、その着物たちを眺めることです。
帯を飾るのもいい。
周りの人への影響
最後にもう一つ。
着物って、見ている人をハッピーにすることができると思っています。
まず、私が着物に興味を持った時、母がとても喜んでくれました。
(たぶん祖母も喜んでくれたと思います。祖母が亡くなった後、夢に出てきてくれて、「着付けを習い始めたの?」という会話をしたのです。)
母は、平日仕事の私に代わって、市内にある呉服屋さんを訪ねて回り、店員さんから情報収集をしてくれました。笑
そして、道を歩いているときに声をかけてくださる方もいます。
「若いのにきちんと着て、歩き方もちゃんとしてるね」
「(初夏の頃に)着物を見ると涼し気でいいですね」
「私も昔日舞をしていたから懐かしい」
「着物が綺麗だったから、声をかけてしまいました」
そんな風に言っていただけたことがありました。
日舞の大先生も、着物で行くと毎回ほめてくださいます。
自分が好きで着ているのに、周りにも喜んでもらえるなんて、着物の魅力、恐るべし、です。
まだまだ着付けも改善の余地がありますし、コーディネートも自信はありません。
でも、これからも着物生活を楽しんでいきたいと思っています。
もっともっと、着物の良さがたくさんの人に広まりますように!