先日友人と話をしていて、ふと思い出したことがありました。
結局、焦っていないときこそ、一番物事がスムーズに進むな、ということです。
気持ちの整理もかねて、そのことについて書いてみたいと思います。
きっかけは激太り
ストレスから暴食へ
20代半ばのころ、半年ほどカナダに滞在していました。
最初の3か月はホームステイ、最後3か月はシェアハウスでの生活です。
ホームステイ先はフィリピン人のご家庭で、料理が本当に美味しかったのを覚えています。

↑ホストファーザー作のケーキ。美味しかった。
気が付けば3か月でプラス6キロ、その後も増加を続け、最終的に半年で10キロも増えていました。
いろんなことに対してストレスを感じていたのだと思いますが、とにかく当時は食欲が異常で。
夕飯前にクッキー缶の半分を食べて、夕飯にお肉中心の食事をし、夕食後にクッキー缶の残り半分を食べたり。
元々甘いものは食べないのに、この時期はバナナブレッド、パイ、チーズケーキをよく食べていました。

↑これを2日で完食。
スーパーで売っているホール半分のパイを1日で完食してはまた買いに行ったり。


食後のデザート(もちろん一度に食べる)
自制心、瞬殺
カナダに行く前、太ることを危惧した私は、あえてダイエットをしました。
史上最高にやせた状態で行けば、その体型を崩さないために自制心が働くと思ったからです。
ほぼ毎晩走り、初めて足がすらっとしたときは感動すらしました。
ですが、そんな自制心は驚くほどあっという間に消えてしまいました。
このときに、自制心への信頼も失いました。
太った自分が受け入れられなかった
もうね、食欲が抑えられなくて、好き放題食べているくせに、増量した自分の姿が本当に嫌だったんです。
初対面の人に会うと、聞かれてもいないのに、「こっちにきてすごく太ったんです」とアピールしていました。
「これは私の本当の姿ではない」と必死でした。
気持ちだけが焦る日々
当初は現地で働くことを予定していましたが、英語力が絶望的だったので予定より早めに帰国をすることに。
帰国が迫るにつれ、増加分をなんとか減らしたい。その気持ちばかりが強くなりました。
でも、10キロも増加したことはこれまでありません。
まずは食事管理、と思いましたが、実家暮らしでまともに料理もしたことがない私です。
ダイエットを意識していたのだとは思うのですが、当時の自炊の写真を見ると栄養バランスがめちゃくちゃ。笑
朝にランニングも始めましたが、冬で寒かったこともあり、長くは続きませんでした。
そうそう、ジムに行っていた時期もあったのですが、こちらも続きませんでした。
10キロも増加すると、なかなか成果が分かりにくく、それも続かなかった原因の一つかなと思います。
死ぬと思った出来事
ランニングをしても成果が感じられず、手っ取り早く減量するには食事制限しかない、と思いつきます。
そこで見つけたのが7日間の燃焼スープダイエット。プログラムに沿って指定された食事をするだけの簡単なダイエットです。
「これは絶対にやせる」、そう確信して、意気揚々とプログラムを開始しました。
しかし、プログラムの終わりも近づいてきたある日の早朝、激しい動悸で目が覚めました。
戸惑っているうちに、今度は手足がしびれたような感覚に。
急いでネットで検索し、低血糖の可能性がありそうだったので、急いで部屋に置いていたバナナを食べて無事回復。
あの時ほど恐怖を感じたことはありませんでした。
親しい友人や頼れる人がいないカナダで、どうにかなったら大変だと思い、このダイエットは中止しました。
諦めと受け入れ
大げさですが、命の危険を感じたこともあり、短期間での減量は諦めました。
帰国の時点では、もう自分の体型も受け入れることができ、友人とも普通に会うこともできました。
帰国後、着用できたスカートは一着のみ。
短期間での減量は諦めましたが、減量自体を諦めたわけではありません。
体型に合わせて服を買い足すことはせず、ひたすらに1着のスカートを履き続けました。
(スーツのスカートだけは買いました・・・。)
結果を急がない
増量した期間と同じ時間をかけて減量するのが良い、との情報をネットで得たため、6か月で減量することを目標にしました。
まずは食事管理。母が協力してくれ、朝昼は普通の食事、夕飯は豆腐を基本にプラス野菜系のおかずを1~2品というメニュー。
当時の仕事が割と早めに終わっていたので、たしか18時頃に食べていた気がします。
仕事に慣れてきたころ、ホットヨガを開始。
週3で通った結果、同じ職場の人からも「やせたね」と言われるほど変化しました。
無事10キロ減量を達成。かかった期間は、やはり半年でした。
学んだこと
頑張らずにできることを続ける
順調に減量できたのは、食事制限もホットヨガも、ストレスなく続けられたからだと思います。
帰国後は、カナダにいた時の食欲が嘘のように消え、食事制限は全く苦になりませんでした。
もちろん、母の食事が美味しかったのも大きいですね。
また、当時は仕事の負担がとても軽かったため、週3でホットヨガに通う余裕もありました。
(ちなみに、減量後転職し、その後は余裕がなくなったためヨガは退会しています。)
大切なのは、現状を受け入れる気持ち
半年かけて減量すると決めて以降、焦る気持ちは一切なくなりました。
「これは本来の私ではない」という気持ちも消滅しました。
増量した自分を心の底から受け入れたことで、心に余裕ができたのかな。
だから、すぐに結果が出なくても、焦ることなく続けることができたのだと思います。
近道は失敗のもと
焦らずに、自分に合った方法で継続する。
これはダイエットに限らず、何に対しても同じだということに、最近気が付きました。
例えば、私の趣味の一つである英語学習。
TOEICの点数だけに着目していた時は、点数だけを上げる方法(近道)を探していました。
(基礎学力の向上ではなく、ただ点数を稼ぎたいという気持ちでした。)
ですが、テクニック的な部分は無視し、基礎固めを中心に勉強をした結果、無事に目標のスコアを達成。
もちろん、苦労した感覚は全くありません。
この時も、やはり焦る気持ちはなく、自分に合った方法でただ淡々とすべきことをしただけ、という心境でした。
近道をしようとするから、気持ちが焦り、その焦りが良い結果を遠ざける。
少なくとも、私はそのように感じています。
これからの人生も、きっと色々あると思いますが、焦らないことを心がけながら乗り越えて行ければなと思っています。
番外編(どうでもいい話)
自分を基準に語らない
友人の友人が元々太らないタイプで、その昔、「どうして太った時にやせようと思わないのかわからない」と言っていたらしいのです。
その時にふと、カナダで体重が激増したときのことを思い出しました。
当時の食欲は本当に異常で、たぶんあれは自分の意志ではどうにもできないレベルだったと思います。
自分の体型なんかどうでもよくなるほどの食欲でした。
あれは、経験した当事者にしかわからない気持ちだと思います。
新たに生じた葛藤
このブログを書くにあたり、当時の自炊写真を探していました。
その時期はシェアハウスに住み、学校に行くわけでもなく、外部と関りを持つわけでもなく、自炊と買い物の繰り返し。
人と話すのも、シェアハウスの人か、シェアハウスのオーナーさんくらい。
だからか、後半3か月の日々にはなんだか触れたくなくて、写真も見ないようにしていました。
今回久しぶりに写真を見返して、涙が出そうになりました。
わざわざカナダに行って、毎日何をしていたのだろう思うと、あまりにも情けなくて。
でも、この出来事も、いつか目を背けずに受け入れられる日が来るのかな。