帯の選び方

着物

着物姿と聞いてイメージするのは、このようなお太鼓結びではないでしょうか。

お太鼓に結ぶときは、袋帯か名古屋帯を使用するのが一般的です。

また、プラスで帯枕、帯揚げ、帯締めが必要になります。

「袋帯と名古屋帯、どっちがいいんだろう」

「一番簡単な方法で着物を着てみたい」

「小物も合わせたコーディネートは、まだ難しすぎる」

そんな方に、簡単な帯の説明と、帯単体で結べるアレンジをご紹介いたします。

帯の種類

一般の人が使用する帯として、大きく分けて袋帯、名古屋帯、半幅帯があります。

袋帯

一般的に礼装に用いられる帯で、留袖や振袖、訪問着などに合わせます。

名古屋帯に比べて長いので、お太鼓結びをする際は、お太鼓部分が二重になります。

振袖に合わせる際、代わり結びができるのも、この長さのおかげです。

金銀の糸が使用されている袋帯は、礼装用です。

ただ、同じ袋帯でも、金銀の糸が使用されていないような、控えめなものもあります。

そのような帯は礼装以外の着物に合わせてよいそうです。

「紬や小紋のほか、付下げや色無地のきものに締めます。」 

世界文化社「帯の基礎知識」より抜粋

名古屋帯

袋帯より短い帯です。

普段着物を着るときは、名古屋帯を締める方が多いのではないでしょうか。

帯枕を使うお太鼓結びの他、帯枕は使用しない銀座結びなどもあります。

金銀の糸が使用されているものは準礼装用として用いられます。

半幅帯

一番カジュアルに締めることができる帯です。

帯揚げや帯締めの小物を使用しないので、コーディネートも楽ちん。

もちろん、アクセントとして帯揚げや帯締めを合わせるもの素敵です。

「錦織や緞子、唐織などの豪華な細帯は、パーティーなどにも使えます。」

「礼装用の袋帯と同じ素材の半幅帯はよそゆき用ですが、博多織や木綿、麻、化繊などの半幅帯は、普段着用や羽織下用になります。」

※細帯:8寸幅以下の帯。4寸幅(一般的な半幅帯)の他、6寸や3寸幅もあり。

世界文化社「帯の基礎知識」より抜粋

素材

袋帯、名古屋帯、半幅帯、いずれも正絹とポリエステルの両方が販売されています。

私自身が使用したことがあるポリエステル製の帯は、夏用の名古屋帯と半幅帯です。

夏用の名古屋帯は、紗のものを購入しました。

ただ、とても柔らかくて、私には扱いが難しかったですが、暑い時期は、洗える帯があると本当に助かります。

半幅帯は、ポリエステル製のものを数本購入してみましたが、結局使用しているのは一本のみです。

これは、可愛いのだけどチープ感が否めません。

こちらもポリエステルですが、表面に織の加工がしてあるので滑ることもなく締めやすいです。

まずはどの帯から始める?

とりあえず、着物と帯だけから始めたい、という方は半幅帯がお勧めです。

個人的には文庫結びやカルタ結びが一番簡単だと思います。

また、1枚目の写真のように、半幅帯でもお太鼓風に締める方法もあります。

王道の着物姿がいい、という方は名古屋帯、または袋帯にチャレンジしましょう。

私は、最初の着付け教室でまずお太鼓を教えてもらいました。

難しい方を先に習得した方が、あとが楽、ということで、先に袋帯から教わりました。

(珍しい方針かもしれませんが、私には合っていました。)

同じような考えの方は、先に袋帯に挑戦されてもいいかもしれません。

袋帯はそんなに締めないよ、という方は、名古屋帯から始めてみましょう。

帯結びの解説は、YouTubeでたくさんの方が動画を作成してくださっています。

ぜひ色々な結び方を探してみてください。

私の経験談

どの帯の出番が多いか

私の場合、季節によって名古屋帯か半幅帯の頻度が違います。

コートや羽織を着る時期は、半幅帯率が高く、なにも羽織らない時期は名古屋帯率が高くなります。

(暖かい時期用の薄手の羽織も販売されていますが、私は着ていません。)

理由は、半幅帯だとお尻と後ろのおはしょり部分がごまかせないからです・・・。

厳密にいうと、半幅帯でもお尻が隠せる結び方もありますが、時間がかかるのです・・・。

あとは、日舞のお浚い会の時は、指定されているのでお太鼓結びにします。

とりあえず買い集めていた時の話

着物にはまり始めた時は、コーディネートなどは一切考えず、可愛いと思ったものを手当たり次第に購入していました。

でも、結局、使う帯は固定化されていきました。

私の場合は、白ベースのものと黒ベースで、シンプルよりの帯の出番が圧倒的に多いです。

なぜなら柄の多い小紋が好きだから。

ピンクや緑、青などの色物は、あまり出番がありません。

リサイクル品では、赤やオレンジ系をよく見かけますね。

この2色はやっぱり古めかしさが強くなってしまうような気がします。

とはいえ、赤は好きなので普通に使っています。

そうそう、「綺麗!」と思ってキラキラ金銀の糸が使われた帯も買いました。

結局まだ使用していません。

今後使うこともなさそうなので、いっそ部屋に飾ろうかな~なんて思っています。

結局つかっていない袋帯

よくわからず、「かわいい」だけで購入した帯の中には、袋帯もあります。

結局未使用のまま棚の中に眠っています。

一部、礼装用ともカジュアル用とも判断ができない帯は、半幅帯にリメイクしました。

礼装用なのかな?

白地で使い勝手がいいので使用頻度高めです。

必要な時に必要なものをそろえればいい

たまに目や耳にする「ちょっとしたパーティーにもいいですよ」。

着物にはまり始めて4~5年たちますが、いまだに「ちょっとしたパーティー」に参加したことはありません。

通っていた着付け教室の先生と催事に行った際の話です。

先生から少しお高めの帯揚げを買うようゴリ押しされたことがありました。

急遽先生が販売員を頼まれたらしく、売り上げを作りたかったのだと思います。

ですが、どの着物に合わせるという話もなく、適当に1枚手に取り、

「こういうのが1枚あった方がいいから!ちょっとしたパーティーとかで使えるから!」

とひたすら押され、本当に困惑しました。

普通に買いませんでした。

金銭的な理由で断りましたが、今思うと、なんで買わない理由を説明しなければならないでしょうね。

結局、「あの帯揚げ、買っておけばよかった」と思ったことはありません。

必要なものは、必要な時に、そのシチュエーションに合わせて買うのが一番だと思います。

まとめ

着物って、コーディネート一つとっても、本当に奥が深いと思います。

色々と試して、着物をたくさん楽しみましょう!

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